じんじんマのだいたい地獄の一丁目

只今発狂 わたしは留守よ

『お葬式』


「お葬式」

 

あれやこれやと
惑うものども
寄り集いては
さざめいて
つぶらな黒眼
つらねて候。

 

昼なほくらき
廊下をわたるは
解せぬ貌したばけものどもで
やけに艶ある風がふきこむ
真白の障子の破れから
ひとさし指を
つと抜いた
貴様はぜんたい誰なのだ。
奥まった間じゃ
見へないこどもが
がらがら嗤いて
いざってゆくが
いったい貴様に用はない。

 

俺をみるなよ
黒眼ども
(爪は畳の目を毟り)
みるなよ黒眼
俺をみるなよ
(此処でない
何処かへと喘ぐ)


あれよことばはうしなはれ
寂寞・寂寞・寂寞と
背なをつたいくる
汗だけが
情を持たないただ汗だけが
俺を座敷に繋ぐとむらい

幻聴についての覚書と最近の通勤時用ダンスミュージック三選

音楽そのものに対する根本的な感覚の違いについての解ってもらえなさって 子供の頃幻聴があることを信じてもらえんかったのと似とる 深刻な訴えはだいたい軽くいなされて 笑われて からかわれて 言いつのると見当違いなアドバイスの押し付け 異次元の世界に迷いこんだかと思うほどいつも話は伝わらん でもどんなに納得できんでも いいかげんなところでものわかりの良さを見せてやらんといけない

それが冗談じゃなくて 微笑ましい子供の夢の話でもなくて 本当のことを言ってるだけだとわかったら… いや、ただ嘘をついてると思われてたのかな? わからん とにかく親切そうな大人達はみな不機嫌になって 怒り出したり気味悪がったり

目の前のちょっと変わった面白い子供が 赤毛のアンや長靴下のピッピみたいなキャラクターではなく 灰谷健次郎の書く子供達みたいな 悪ぶっててもほんとは無邪気な良い子ってわけでもなくて なんだか思い通りにならない気持ち悪い変な子供だとわかったら 気まぐれな優しさで相手をしたことを急にひどく後悔して 舌打ち 無視 脅し 不名誉な噂 そうなる前にものわかりのいいところを見せたほうがいい もう何も言わないほうがいいし 最初から何も言わないほうがよかった

子供の頃はよく幻聴をきいた いつも頭の後ろから急に大声を出されるのでビクビクしていた 大声だすのやめてと頼むと黙り込む そして唐突に怒鳴りだす なにを怒っているのか 私に敵意はなく仲良くしたいと思っていると 意志の疎通ができない幻聴に手紙を書いたことがある ひきだしのなかの手紙は消えた 自分でなくしたのかもしれないしよくわからなかった 今は幻聴はない

通勤時とかはダンス系聞いてること多い ダンス系かテンポ早めの外国の民謡…ケルトとか…歩きやすいやつ エレクトロ系もすき 通勤用にはいつも3曲くらいピックアップしたのを繰り返し聞いて 飽きたら入れ替えてる 
こんなの↓ これはなんか昔流行ったやつ けっこう前からきいてるなー

Martin Tungevaag/Wicked wonderland

https://youtu.be/MtJCr36OFZs

Griffin Lewis/Stey Calm

https://youtu.be/o2SEfqgxug4

Fitz and the Tantrums/HandClap

https://youtu.be/Y2V6yjjPbX0

情報求むゴモンレコード山内まさのり君 奇跡の沖縄民謡少年歌手

これわしの個人的奇跡の音源やから全人類聞いて まあめちゃ評価わかれるとは思うけどね このレコード欲しすぎるんやがまず見つからんやろな… 期待しとらんが気長に探しとるやつなんよ 
べーべーぬ草刈いが
https://youtu.be/VLeHBysPvL0

日本民謡、とりわけ沖縄民謡は一時期はまって聞きこんだ いいやつは腐るほどあるんやが この歌声は本当にすんばらしいバランス 良くも悪くもいかにも子供の歌といった感じで特に語尾、表現が入りきってないというか始末の甘さみたいなもんが目立つと思うんやけど そこがまた素朴でいい 子供に歌わせとる音源の良さってのは誰がなんと言おうとこういうことに尽きるね 計算された表現よりも声がただ声としてだけ存在する力強さ わしが個人的にあまり感情的なタイプの歌声は苦手っていうのもあるけどね…

こっちはカップリングの耳切坊主 贅沢すぎるレコードや
https://youtu.be/qidhu9SaTCE

山内まさのり君の音源はYouTubeで4曲見つけただけで他には全然情報ない 沖縄民謡なんかマニアがたくさんおるやろうに誰か知らんかな 教えて下さいお願いします

関係ないけどこないだ自分が民謡歌えなくなってんの気がついてまじで驚愕した 日本の民謡とポップスやロックとかの西洋音楽の歌い方って声の出し方とかが全然別物なんやけど、ポップスばっかり練習しとったら民謡の歌い方をまじで忘れてて まあちょっと練習したらだいたい戻ったんやけど あれはなんか久しぶりに青ざめた… 歌の先生から民謡の方が合っとるってよく言われてたから逆にあんまり民謡は練習しとらんかったんやけど 

トム・ウェイツのシンガポールと我が驚異的身体能力についての覚書

わしはみんなをまもってやらないかんとずっと思っていました 石と本と砂鉄 壁 しんでしまった子ども 私が痛みを感じるとみんなが怖がるのでだめでした 強くあらねばいけなかった 体をもらったのは私だけだったので でも私は本当に強かった 痛みを感じない丈夫な体 もしかしてしなない体になったのかもしれんかった だってもうこんなにされてはしんでしまうと毎晩思っていたけども実際にはしなんかったから 私は強いので特別に選ばれて、みんなのかわりになぐられてあげるために生まれたのかもしれんかった 弱くて自分で動けないかわいそうなものたちをまもってやるのは当然だ 私はしなない体をもらってたからいつも大丈夫やったんです 若い頃、トム・ウェイツシンガポールをアナログで聞きたいがためにレコードプレイヤーを買った アルバムのレイン・ドッグに入ってる曲 CDも持ってたけど違うんよ レコードで聞くのは全然違うんよ レコードプレイヤーは1万くらいで買えるけど、当時の私にとっては思いきった買い物で 買った小さな音響機器屋のおじさんの顔を今も覚えている 時々若い人が買いにくると話してくれた ききたいレコードがあるの?音楽がすきなんやねとおじさんは言った 音楽はきらいです あー もういやだ 
https://youtu.be/QywH5lialsU 別にこのおじさんのことじゃないんやけど、音楽はみんなが楽しいものだって決めつけやめてよ お前が楽しいだけだろ 誰でもそうかはわからんだろ よかったね 楽しそうだね よかったね わたしは全然よくないよ 地獄みたいね さみしいね 音程が聞こえないんだわたしは 歌って変な朗読のことかと思っていた 言えよ 違うなら