じんじんマのだいたい地獄の一丁目

只今発狂 わたしは留守よ

トム・ウェイツのシンガポールと我が驚異的身体能力についての覚書

わしはみんなをまもってやらないかんとずっと思っていました 石と本と砂鉄 壁 しんでしまった子ども 私が痛みを感じるとみんなが怖がるのでだめでした 強くあらねばいけなかった 体をもらったのは私だけだったので でも私は本当に強かった 痛みを感じない丈夫な体 もしかしてしなない体になったのかもしれんかった だってもうこんなにされてはしんでしまうと毎晩思っていたけども実際にはしなんかったから 私は強いので特別に選ばれて、みんなのかわりになぐられてあげるために生まれたのかもしれんかった 弱くて自分で動けないかわいそうなものたちをまもってやるのは当然だ 私はしなない体をもらってたからいつも大丈夫やったんです 若い頃、トム・ウェイツシンガポールをアナログで聞きたいがためにレコードプレイヤーを買った アルバムのレイン・ドッグに入ってる曲 CDも持ってたけど違うんよ レコードで聞くのは全然違うんよ レコードプレイヤーは1万くらいで買えるけど、当時の私にとっては思いきった買い物で 買った小さな音響機器屋のおじさんの顔を今も覚えている 時々若い人が買いにくると話してくれた ききたいレコードがあるの?音楽がすきなんやねとおじさんは言った 音楽はきらいです あー もういやだ 
https://youtu.be/QywH5lialsU 別にこのおじさんのことじゃないんやけど、音楽はみんなが楽しいものだって決めつけやめてよ お前が楽しいだけだろ 誰でもそうかはわからんだろ よかったね 楽しそうだね よかったね わたしは全然よくないよ 地獄みたいね さみしいね 音程が聞こえないんだわたしは 歌って変な朗読のことかと思っていた 言えよ 違うなら